会長挨拶

2015(平成27)年5月30日
一般社団法人日本社会福祉教育学校連盟
会長 二木 立(日本福祉大学学長)

会長 二木 立

 こんにちは。会長に推挙された日本福祉大学学長の二木立です。日本福祉大学は本学校連盟創立時からの加盟校であり、昨年の全国社会福祉教育セミナーを主管するなど、学校連盟の活動にも積極的に参加してきましたが、私個人は、学校連盟の理事はもちろん、各種の委員会委員になったこともない「新参者」です。今後、ベテランの大嶋・黒木副会長・常務理事、船水事務局長等の皆様に支えられながら、2年間、会長としての役割をシッカリ果たしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 以下、簡単な自己紹介をした上で、会長としての決意・覚悟を述べさせていただきます。

 私は、医師出身の医療経済・政策学研究者で、最近は、地域包括ケアシステムについても研究しています。1972年に東京医科歯科大学医学部を卒業し、東京の地域病院(代々木病院)にリハビリテーション科医として13年間勤務した後、1985年に日本福祉大学社会福祉学部に赴任し、以後28年間教授として勤務し、2013年4月に日本福祉大学学長に就任しました。
 ご承知のように、近年の18歳人口の減少と受験生の「福祉離れ」のために、地方の多くの福祉系大学は定員割れに陥っています。本学もその例外ではなく社会福祉学部の改革や新学部の開設等を必死で行っています。私はその際、民主的でスピード感ある運営と情報公開の徹底を心がけてきました(1)。学校連盟会長としてもこのやり方を続けます。

 さて、私の学校連盟会長としての最大の責務は、本年3月および今回の社員総会での決定を遵守して、学校連盟、社養協、精養協3団体の組織統合を2017年4月までに必ず実現することだと決意・覚悟しています。
 3団体の組織統合の課題は、大橋謙策先生が学校連盟の会長時代に初めて取り上げられ、その後やや停滞したものの、大島巌前会長のご努力でこの2年間に大きく進展し、本日の総会では、①存続法人は社養協とする、②統合団体の名称は「日本ソーシャルワーク教育学校連盟」を第1候補とするという、組織統合の骨格となる合意が得られました。今後2年間、この合意をベースにして、学校連盟の各種事業の「選択と集中」、学校連盟と社養協・精養協が行っている諸事業の「すりあわせと統合」を行い、それをベースにして、会費の可能な限りの引き下げも追究したいと思います。
 これら以外にも、組織統合に向けての実務的課題は少なくありませんが、3団体は元々「同根」であり、しかも、加盟校、役員・委員にも重複が非常に多いので、各組織・役員・事務局の間での相互信頼を基礎にした率直な討論を行えば、組織統合は必ず実現できると確信しています。

 と同時に、組織統合の最終局面では、各組織がお互いに大胆な「妥協」をすることも必要になるかもしれません。実は、私は名言・警句のコレクターなのですが、最近、組織統合の指針となるような名言を3つ見つけました。それらは、「与えることで与えられる」(2)、"It is a battle where the more you give away the more you win"(3)、「対立じゃない。“隔たり”と言え。対立は戦いであり、『勝った』『負けた』になるが、『隔たり』には勝敗はなく、お互いが、それぞれの意思で歩み寄るという形になるため、双方の顔が立って話はまとめやすくなる」(4)です
 これらの名言を肝に銘じつつ、黒木・大嶋副会長・常務理事をはじめとする理事の皆様、船水事務局長をはじめとする事務局の皆様と一致団結して、他団体と誠実に交渉し、必ず組織統合を実現します。皆様の御支援とご鞭撻よろしくお願いします。

文献

(1)二木立「日本福祉大学の管理運営改革-民主的でスピード感ある運営と情報公開の徹底.
  『私学経営』No.478:4-10,2014.12.1.
  www.inhcc.org/jp/research/news/niki/data/20150101-niki.pdf?

(2)鷲田清一『しんがりの思想』角川新書,2015,212頁.

(3)The Economist April 25th, 2015:p.10.

(4)向谷匡史『説得は「言い換え」が9割』光文社新書,2015,22頁).